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SNSフォロワー3万人。菱沼未央の心もからだも豊かにする料理

SNSフォロワー3万人。菱沼未央の心もからだも豊かにする料理

赤枝 いつみ

監修
赤枝 いつみ
保健施設での職務経験豊富な日本栄養士会の常任理事
  • 撮影
    西田香織
  • テキスト
    阿部美香
  • 撮影
    西田香織

2017年03月26日[2017年03月30日更新]

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夫の好みと健康状態を意識してつくった「エスニック茹で鶏&カオマンガイ」

----菱沼さんには今回、「エスニック茹で鶏」のレシピをご用意いただいています。仕事で忙しい旦那さんのために考えられたそうですね?

菱沼:はい。今回は夫のために、私たち夫婦がいまハマっているタイ料理を参考にしたレシピをつくりました。やはり、好きな料理だと食欲もわきますし、楽しく食事ができますよね。彼の好物が茹でた肉なので、良質なタンパク質が摂れる鶏のもも肉を使っています。

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エスニック茹で鶏

男性の食べる食事なのでボリューム感はほしいですが、日々、仕事で忙しくしていると、胃腸も疲れます。鶏もも肉を茹でたものなら、余分な脂も落ち、胃腸への負担も抑えられますし、「肉を食べたぞ」という満足感も得られて一石二鳥です(笑)。もも肉は、鶏肉のなかでも脂分がある部位なので、ダイエットをされていたり、脂質をより抑えたい場合は、身と皮の間の脂肪を削ぎ落としたり、皮を剥いだり、むね肉に変えるなどのバリエーションで対応したいですね。

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茹でた鶏肉は食べやすいサイズでカットして

----つけ合わせの野菜も、ご主人の体調に合わせて考えられたのですか?

菱沼:そうですね。最近はとくに仕事が忙しく、胃が弱ってきているみたいで。ビタミンCをはじめとした栄養素が豊富なキャベツや、あっさり食べられるもやし、カロテンが豊富で抗酸化作用(からだを錆びさせてしまう「酸化」を抑える作用)が期待できるにんじんなどを多めに食べてもらうことで、ワンプレートでバランスよく栄養を摂れるようにしました。

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栄養バランスがよいだけでなく見た目も華やかに

もちろんタイ料理といえば、最近ブームになっているパクチーも欠かせません。パクチーは食欲を増進させ、整腸作用も望めますね。また、今回は私の好きなブリッキーヌという激辛の生唐辛子を添えてみたのですが、唐辛子にはみなさんもご存じのように、脂肪燃焼に効果的といわれるカプサイシンが含まれています。夫も体型管理が気になるお年頃なので、こっそり多めにしちゃいました(笑)。生唐辛子は、手に入ったときに冷凍保存しておくと、いろいろ使えて便利ですよ。

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生唐辛子は辛味が強いので、辛いのが苦手な人は控えめに

「エスニック茹で鶏」のレシピはこちら

----「エスニック茹で鶏」のアレンジレシピとして、タイ料理店でおなじみの炊き込みごはん「カオマンガイ」もご紹介いただいていますね。

菱沼:はい、使うお米はミネラルが豊富な赤米を大さじ1プラスしたもの。鶏肉の茹で汁で米を炊くと、「エスニック茹で鶏」で使った鶏の旨味を逃さず全部使えますし、さらに余った茹で汁をスープにすれば、より栄養分を無駄にせずに食べられますよね。食材は、なるべく全部使いたいもの。野菜類もいちばん栄養が豊富なのは、皮と身の間だったりもしますので、なるべく自然栽培に近いものを選んで、皮までおいしくいただけるといいですね。

----日常の食生活に、ぜひ参考にしていただきたいですね。

菱沼:そうしていただけると嬉しいです。ただ、食にこだわることは健康を考えるうえではとても重要ですが、こだわりすぎるのもよくないと思うんです。食事に厳しい制限をつけてしまうと、精神が疲弊してしまう。そして、ブームに乗ってあれこれと食べるものを変えるのも、おすすめできません。時代の流れに左右されず、自分を追い込まない食生活が、いちばん健康にいいのではと思います。

これからの管理栄養士には、「見せ方」の勉強も必要

----現代は、人口の高齢化や生活習慣病の増加に伴って、食に対する意識、日常生活における栄養の重要性がますます高まっていると思います。管理栄養士のお一人として、菱沼さんは今後、どういった活動をしていきたいですか?

菱沼:私の最終目標はやはり、摂食障害で苦しんでいる方のサポートをすることです。最近は、摂食障害の啓発活動や予防活動などを行っていく「日本摂食障害協会」にも加入して、管理栄養士向けの講習会に参加させていただいています。これからも摂食障害に関する活動はライフワークとして続けていきたいです。

----豊かな食事は、心もからだも豊かにしますね。

菱沼:その意味でも、生活雑貨ブランドのプロデュースを手掛ける「CHIPS inc.」さんと一緒に、「パンとごはんと...(Bread and Rice)」という食器シリーズのデザインをやらせていただいているんです。毎日使えてシンプルで、ごはんをよりおいしく見せる器をつくりたかったんです。

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洋食にも和食にも合う器ブランド、Bread and Rice。自ら美濃地方の窯を訪ね、ぴったりくるものに仕上げたそう(オフィシャルサイトはこちら

いくら栄養価バランスがとれた料理をつくっても、食べる人が「おいしそう」と感じてくれなければ、食べる喜び、楽しみは生まれません。私が大学で栄養学を専攻したときも、食事の見せ方に関するフードスタイリングについては学ぶ機会がなかった。食文化をより豊かにするためにも、これからの管理栄養士には「見せ方」の勉強も必要かな? と感じています。

私も管理栄養士としてまだまだ未熟なので、幅広く勉強を続けて、みなさんの日々の暮らしを豊かにするお手伝いがしたいですね。

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今回ご紹介した菱沼未央さんのレシピ、
「エスニック茹で鶏&カオマンガイ」はこちら!

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