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腎臓は、体中を流れる血液のすべてをここで濾過(ろか)して、「不要なものは尿として体外へ排泄し、必要なものは再び血液中に戻す」という、とても重要な働きをする臓器です。
腎臓には、血液を濾過するために、ものすごく細い血管が密集しています。
そのため、血液中の成分や血圧が大きく影響する敏感な臓器です。
食生活から大きな影響を受けます。
腎臓病は「生活の質」を大きく低下させる!
慢性腎臓病というのは、特定の病名ではなく、さまざまな要因で腎臓の機能が慢性的に低下した状態をいいますが、放置しておくと腎不全などの致命的な病気に至ります。
腎不全に至ってしまうと治療が困難で、移植手術をするか、血液の濾過を機械にしてもらう「透析」しか治療法がありません。
移植手術がまれにしか実現しない日本では、透析治療をせざるをえないのですが、定期的にクリニックに通い、長時間機械につながれる透析は「生活の質」を大きく低下させます。
血糖値や血圧や血清脂質値が高い状態が長く続くと、慢性腎臓病になりやすく、慢性腎臓病の患者がこれらの状態を放置すると腎不全になりやすいのです。 そうなる前に、血糖値、血圧値、血清脂質値を正常に抑える食習慣を心がけましょう。
血圧を正常に保つ
血圧が高いと、腎臓内の毛細血管が傷みます。 その結果、食塩や水分の排泄がスムーズに行われなくなり、血液量が増えてさらに血圧が上昇するという悪循環を招きます。
予防にはとにかく減塩すること
- 食塩摂取量は「1日6g未満」を目標に
- 調味料は「かける」ではなく「つける」で量を調整する
- 食塩以外の味-だし・香辛料・柑橘系で香味をつけるなどーを取り入れる
血糖値を正常に保つ
高血糖状態が続くと、腎臓の毛細血管で動脈硬化が進行します。 糖尿病性腎症は糖尿病の3大合併症の1つで、一定以上進むと完治することは難しく、ほかの腎臓病より透析治療に至ることが多い病気です。
血糖値をコントロールする
- インスリンの働きをよくするためダラダラ食べをやめ、1日3食規則正しく食べる
- 食事の最初に野菜を食べ、急激な血糖上昇を避ける
血液中の脂質を正常に保つ
血液中の脂質が多すぎる状態を放置しておくと、やはり血管の動脈硬化が進み、その影響で腎機能が低下します。原因のほとんどは食生活の乱れと考えられます。
食生活の乱れを正す
- 食べすぎない
- 食物繊維をとり、コレステロール値の上昇を抑える
- 中性脂肪値を上昇させるアルコールはできるだけ控える
体重をコントロールする
BMIが25以上になると、血圧値・血糖値・血清脂質値が正常に保ちにくくなります。
体重をコントロールしましょう
- 低カロリーでも満腹感が得られる野菜や海藻類をたくさん食べる
- 間食・夜食・アルコールは控える
- 揚げる・炒めるを、煮る・焼く・蒸すなどの調理法に変え、油の摂取量を抑える
- よく噛み、食べ過ぎの原因となる早食いをやめる
まとめ
「厳しい食事制限」になる前に予防対策が重要です。 慢性腎臓病は腎不全という相当に重い疾病につながります。
慢性腎臓病になってしまうと、腎不全に移行させないために、相当に厳しい食事制限が必要となり、食事の楽しみは半減以下になるといいます。
そうならないために、予防の段階から食生活を上手にコントロールしましょう。
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