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腸内細菌

2017年07月11日[2017年07月11日更新]

小腸及び大腸に棲息する細菌を指す。その集団を腸内細菌叢とよぶ。ヒトの場合、胃(<103/g)や空腸(<104/g)の細菌は少なく、回腸で107個/g程度に増加し、大腸で1012個/gに達する。小腸で検出される細菌は、大腸菌や乳酸菌、腸球菌などの通性嫌気性菌で、大腸細菌の多くはクロストリジウムやバクテロイデス、ビフィドバクテリウムなどの絶対嫌気性細菌である。メタン菌のような古細菌も腸内菌叢に含まれる場合がある。一般に糞便細菌を腸内細菌として検査材料に用いる。培養法で検出できる腸内細菌は200から300種、多くても400種程度であるが、メタゲノム解析技術を使うと1,000種程度の分子系統的に異なった細菌が検出される。動物にはそれぞれ固有の腸内細菌叢が発達しており、腸管粘膜上の接着場所や栄養素の競合、腸内細菌が生成する有機酸によるpHの低下、粘膜免疫系の発達誘導によって病原体の定着を阻害するほか、腸管上皮組織に短鎖脂肪酸やビタミン類を供給することで腸管の機能を維持する働きがある。個人の中で一旦確立した腸内細菌叢は大きく変化しないが、加齢に伴う食事の変化や疾病増に伴う投薬によって影響を受ける。→腸内発酵

出典:栄養・食糧学用語辞典 第2版 - 日本栄養・食糧学会 編 | 建帛社

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