育児中のママ・パパのお悩みのなかでも、「幼児期の子どもの食事」は、かなり大きなストレス原因になっているかもしれません。好き嫌いだけでなく、集中しない、ダラダラ食べる、あげくの果てには食べ物を投げる、捨てる、遊ぶ......。 ついイラッとして、キツく注意しようものなら、泣き叫ばれてゲームオーバー。あとに残されるのは食べ物が飛び散らかったスペースと、ご飯をちゃんと食べずに泣く子ども、やり場のない徒労感......。「せっかく栄養バランスを考えてご飯をつくっているのに、どうしてこうなっちゃうの!」というお悩みについて、管理栄養士のアドバイスを聞いてみましょう。 食べ物をこねたり投げたりは、1、2歳ならあたりまえ?食べ物に対して興味を持ってくれるのはママとしてはうれしいことですが、食べ物で遊ぶのはちょっといたたまれないですよね。でもそれは成長のあかし。ダメなことはダメ、と教えつつ、ときには、一歩下がってわが子の成長を見守ることも大切です。 お腹が空いていなければ、子どもは遊びたくなってしまうもの。食事に集中できないときは30分くらいで切り上げて、次の食事まで待たせましょう。おやつの量や時間も見直してみてください。 無理にママが食べさせようとすると、そういうルールがあたりまえだと思って、いつまでも食事のひとり立ちができません。食事から気をそらすようなおもちゃは目の入らないところに置いておく、テレビは消す、パパ・ママもスマホをいじらない、など、食事に集中できる環境を整えてあげることも大切です。 そんな困った「遊び食べ」ですが、1、2歳であればごく普通のこと。3歳を過ぎるとだんだんとおさまってくるので、あまり神経質にならなくても大丈夫です。広い心で見守ってあげましょう。 子どもの好き嫌いは、栄養バランスだけ気をつけて子どもの好き嫌いもママの心配事のひとつですね。でも極端な偏食がなくて、結果的に栄養バランスがきちんととれていれば心配する必要はありません。 ほうれん草は食べないけどにんじんは大丈夫、薄切り肉は嫌いでもひき肉は食べられるのであれば問題ないということ。無理に食べさせるよりも、味つけを工夫したり、嫌いなものが少しでも食べられたら褒めてあげるなど、楽しい雰囲気づくりを心がけましょう。幼児は周りの大人の真似をしたがる時期です。パパ・ママ自身が偏食をあらためて食事を楽しむことも大切です。 幼児期の食べムラは、自我が芽生えたあかし?あるときは用意した食事以上に食べたがったり、あるときはほとんど食べずに残したり。幼児期の子どもは気まぐれで、環境や心理的なことで食欲が左右されやすい時期。食べムラはよく見られることです。 しかし、それは自我が芽生えてきたあかし、と優しく受け止めましょう。食事の時間を決めて空腹と満腹のメリハリをつけること、生活のリズムを見直すことも食べムラを改善するのに役立ちますよ。 ほかの子より少食でも大丈夫! 元気に育っているかが重要「ほかの子と比べてあんまり食べてないようだけど大丈夫かしら?」と、子どもの少食はママの心配の種です。でも、体格に個人差があるように、食欲にも個人差があります。ほかの子と食べる量を比べるよりも元気に育っていることのほうが大切。あまり数字にとらわれすぎないでくださいね。 まとめ幼児期の食事の悩みは、ほとんどのママ・パパが経験していること。心配になるのは当然ですが、だからといって無理強いをするのはやめましょう。子どもの様子を見守り、栄養バランスに気を配りつつ、うまくできたら褒めるということを意識してみてください。「悩みの種」は、「成長の種」になってくれるはずですよ。 |