生後5ヶ月ごろから始まる離乳食。
離乳食の情報はたくさんあるけれど、そのあとの食事はどうしたらいいのでしょう?
そんな悩み事をよく聞きます。
今回は、乳歯が生えそろう3歳までの食事のポイントをお伝えします。
何よりも食事は楽しく 「楽しい」が「おいしい」をつくる
離乳食が終わるころになると子どもは食べ物を手でつかみ始めます。 それは子どもに食べる意欲がでてきた証拠です。
食べ物はお皿にあること、汁物は汁椀に入っていること・・・そんな基本的なことも、子どもにとっては新しい発見です。
このころから食卓が散らかるようになりますが、すぐに制止したりするのではなく、食事どきには食卓にシートを敷いたり、手づかみでたべやすく切ってあげたりなどという工夫をしてみましょう。
この時期は、「こぼさないで食べなさい!」とか「なんで食べないの!」などと叱ることは控えましょう。
「食べることは楽しいな」と思わせることが大事で、それは食への興味を高めることにつながります。
おいしい記憶は忘れないもの! おいしい記憶の連続が食を大切にする最初の一歩なのです。
かじりとる体験も重要! 子どもの食事を丁寧に観察しよう
子どもは、食べ物を前歯でかじりとることで、その食べ物の硬さや、口に入るときの適量、噛む回数などを学んでいきます。
この経験が少ないうちは、大きな物を丸呑みしたり、食べ物を口に詰め込みすぎたりしてしまうこともあります。
また、軟らかいものばかり食べて、きちんと噛む練習をしていないと、早食いになる傾向があります。
早食いは将来の肥満になる危険性が高まります。
子どもの将来のためにも、食べるときにはよく子どもを観察し、やさしく寄り添ってあげましょう。
手づかみ食べのポイント
- ごはんはおにぎりに、野菜は大きく切ってつかみやすく。
- たっぷり遊ばせて、空腹の時間に。
- 子どもの食べるペースで。
- 食べ物はお皿に、汁物は器に少量を。
- シートを敷いたり、エプロンを着けたり、汚れに対応。
スプーンの練習も少しずつ
スプーンを持って食べることは、誰もが最初からできていたことではありません。
離乳食が終わったころから、子どもの手の機能の発達に合わせながらスプーンを持たせます。子どもは持ち方を少しずつ変化させながら慣れていきます。
お母さんが焦って、スプーンの使い方などをせかしたりすると、子どもが食べることそのものを嫌いになったりします。そうならないように、根気強く見守ってあげましょう。
食べることを楽しみながら、指の発達に応じて食べる練習をしていくのがポイントです。
離乳食といえども一汁二菜を意識して
ご飯やパンなどの主食があり、肉や魚や卵の主菜、野菜や芋やきのこや海藻などが中心の副菜、それに汁物がそろった献立を一汁二菜といいます。
栄養バランスが整いやすい献立なのですが、離乳食として一汁二菜を無理してそろえる必要はありません。
- 主食になるご飯やパン
- 肉や魚や卵のおか
- 野菜中心の小さなおかず
- スープや汁物
これらをなんとなく意識して離乳食を考えると、栄養バランスが偏りにくくなります。それも1回の食事ごとではなく、朝・昼・夕の三食のトータルでなんとなくそれらがそろう、という程度に考えればいいでしょう。
あまり堅苦しく考える必要はありませんが、赤ちゃんにとって初めての食事となる離乳食ですから、あまり偏りすぎているのも好ましくありません。
それこそさじ加減でしょうか。
楽しく食べる食事がスタートします
離乳食が終わってしばらくすると、奥歯がそろいはじめ、噛む力も少しずつ強くなります。
最初はおぼつかなかったスプーンを使っての食事も、だんだんしっかりとスプーンを持って食べることができるようになります。
まとめ
このころの子どもの食事は、子どもの成長に合わせた大きさや硬さの食べ物を用意し、楽しく食べさせることが何よりも大切です。
あたたかく見守って、楽しく食べる経験をたくさんさせてあげましょう。
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