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食物アレルギーの気になるQ&A

食物アレルギーの気になるQ&A

辻 ひろみ

監修
辻 ひろみ
大量調理って何?に答えたい。
  • テキスト
    ニュータス編集部

2018年08月23日[2018年09月14日更新]

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食物アレルギーの場合、特定の食材を口にしたときに、主にその食物に含まれるタンパク質が原因となって発症します。
今回は食物アレルギーのよくある疑問にお答えします。

Q. 牛乳を飲むと下痢をする人は、牛乳アレルギーですか?

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A. 牛乳を飲んで下痢をするのは、「乳糖不耐症」の可能性が高いです。

乳糖不耐症とは、牛乳に含まれる乳糖を充分に分解できない消化器系の疾患です。

これに対して、牛乳アレルギーは、牛乳に含まれるたんぱく質がアレルゲンとなり、アレルギー反応を起こす免疫系の疾患です。

アレルギーの場合は、牛乳を含む全ての加工食品を除去する必要がありますが、乳糖不耐症は、乳糖が分解されている食品(ヨーグルトやチーズなど)であれば食べられます。

Q. 血液検査をしたら「IgE抗体が陽性」と出ました。これは食物アレルギー

A. アレルギー検査をすると、アトピー素因のある人は血中の「IgE抗体」値が高いという結果が出ます。

IgE抗体は、免疫に関係したたんぱく質の1つで、健康体からは極めて微量しか検出されません。

これがアレルゲンと結合すると、炎症を引き起こす化学伝達物質(ヒスタミンなど)を放出させ、アレルギー反応を引き起こします。

IgE抗体は、体内にアレルゲンが入ってきたら対抗できるように待ち構えています。この待ちの状態を感作(アレルギーの準備状態になること)と呼び、次にアレルゲンが入ってきたときに、アレルギー反応が起こります。

ただし、血液検査でIgE抗体が反応しても、食物アレルギーではないこともあります。検査で判明するのは、あくまでIgE抗体の反応にすぎず、対象の食べ物が食べられないというわけではないのです。

Q. 食物アレルギーとアトピー性皮膚炎は違うもの?

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A. アレルギーとアトピーはどちらも皮膚が痒くなる、という共通点はありますが、この2つは別のものです。

アレルギーはアレルゲンに対し物理的に反応しているものですが、アトピー性皮膚炎は皮膚が弱い人に起こる病気です。
ただし、乳児に限っていえば、食物アレルギーが原因でアトピー性皮膚炎になることがあります。

また、アトピー性皮膚炎と食物アレルギーが合併しているケースもあります。
しかし、幼児期・学童期・成人期のアトピー性皮膚炎には、食物アレルギーの関与はほとんどありません。

まとめ

身近にアレルギー患者がいる人にとっては当たり前のことでも、そうではない人にとっては、意外と知らないことだったのではないでしょうか。

アレルギーは誰にでも起こりうる疾患です。

アレルギーが発症していない人も、自分とは関係ないことと考えず、基礎的な知識くらいは頭に入れておくほうがいいでしょう。
知識を貯えておくと、いざというときに焦らず取り組めるかもしれません。



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