好きな食べ物を口にして、じん麻疹、かゆみ、まぶたのはれなどのアレルギー症状が起きたら大変です。まれとはいえ、食べたあとに意識を失って、ショック状態になることもあります。表示されているアレルギー物質をよく確かめて買い物をしましょう。 7つの特定原材料は義務表示ですアレルギー症状を起こす食べ物(原因は食物に含まれるたんぱく質)は、人によって異なります。 しかし、過去に発症例が多く、また症状が重いと考えられる7つのものが特定原材料と呼ばれ、その表示が義務づけられています。その7つは、えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生です。 厚生労働省の調査では、原因物質で多いのは鶏卵、乳、小麦、落花生です。 アレルギー原因食物(アレルゲン)の表示方法マヨネーズは、卵が原材料なのは明らかです。同様にパンも小麦で作られていることは明白です。ですから、こういうマヨネーズやパンのような食品を「特定加工食品」と呼んで、以前はあえて「卵を含む」とか「小麦を含む」といった表示は省略できました。 しかし、2015年4月に施行された食品表示制度では、この特定加工食品の表示が廃止され、マヨネーズでも「卵を含む」というふうに、原則として個別表示が必要となりました。 ただし、一度に複数の原材料を使う加工食品の場合には、例外的に「一部に大豆、小麦、卵を含む」といった一括表示も認められています。 原材料名及び添加物の表示方法原材料名及び添加物の表示では、原材料と添加物、それぞれに占める重量の割合の高いものから順に表示します。 推奨表示は20品目
アレルギー症状を起こす物質は7つだけではありません。 症例数は少なくても、まれにアレルギーの原因となる20品目について、国は通知で事業者にできるだけ表示するよう推奨しています。 20品目は、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチンです。 先入観をもたずによく見ようパンを食べてアレルギーを起こす場合、その原因として、バターやスキムミルクといったケースがあります。 たとえば、サバの味噌煮にも小麦を使ったでん粉が使われているケースもあります。食品を選ぶときは先入観をもたずに、表示をしっかりと見ることが大事です。 まとめ食品に含まれるアレルギー物質は、人の生死にかかわるものです。このため、その表示は食品の安全性の中でも最も重要な位置づけになります。 7つの特定原材料の表示が、原則として個別表示となったため、以前より見やすくなりました。マヨネーズのようなものでも、卵だけだという先入観をもたず、原材料として何が使われているかをしっかりと確かめる習慣を身につけましょう。 |