働き盛りの20~30代にとって、栄養バランスに気を遣った食生活はどうしても二の次になりがちですよね。気を遣いたくても、仕事などが忙しくてついつい適当な食生活になってしまう人も多いかもしれません。ですが、忙しさや若さに甘えて偏った食生活を続けていると、いずれ健康に支障をきたしてしまいます。ここでは、食事のバランスの基礎と、働き世代のさまざまな生活パターンに合わせた献立案をご紹介します。毎日の食事を少し工夫するだけの手軽な方法なので、時間のないあなたにこそおすすめですよ。 「何を」「どれだけ」食べればよいのか一目でわかる「食事バランスガイド」を活用しよう毎日の食事のなかで、主食(ごはんやパン、麺類などの炭水化物)、主菜(肉や魚、卵や大豆を使ったたんぱく質)、副菜(ビタミンやミネラルをとれる野菜)、乳製品や果物に対して、「何を」「どれだけ」食べればいいのかを、逆三角形のコマのかたちを用いたイラストでわかりやすく示した表が、「食事バランスガイド」です。 たとえば、おにぎり1個は主食1つ分、野菜炒めは副菜2つ分、ハンバーグは主菜3つ分など、メニューを数字に置き換えることで、1日の栄養バランスを主食(5~7つ分)、主菜(3~5つ分)、副菜(5~6つ分)、牛乳・乳製品(2つ分)、果物(2つ分)という基準(25歳女性、運動量:普通以上の場合)と比較してチェックすることができます。 また、以下の表は姓別、年齢別、身体活動レベル別に、1日に「何を」「どれだけ」食べたら良いのかを示しています。自分に合った適量を考えてみましょう。 このように食事や栄養バランスの基礎知識を知っておくだけでも、毎日の献立を考えるきっかけにつながります。また、地域でとれる農産物や食文化など地域の特性を生かした料理を盛り込んだ「地域版食事バランスガイド」もあります。ひと目でわかる「食事バランスガイド」を意識して、自らの食事バランスを振り返ってみるところからはじめてみましょう。 無理のないちょっとしたひと工夫で、栄養バランスは改善できる!食事のバランスが乱れているといっても、朝ごはんが食べられない人、晩ごはんが遅い人、外食が多い人など、それぞれのライフスタイルによっても違いがあります。そこで、ありがちな生活パターンを例に「食事バランスガイド」を使って1日の栄養バランスを改善できるようなメニューを考えてみましょう。はじめからパーフェクトを目指してしまうとハードルが上がり過ぎるので、現実的なメニューからはじめてみてくださいね。 1. 朝の時間が足りなくて、朝食を抜いてしまう人 朝:ヨーグルト(乳製品1つ分)、バナナ(果物1つ分)
2. どうしても外食やコンビニ弁当が多くなりがちな人 朝:おにぎり2個(主食2)、具だくさんの汁(副菜1)、ヨーグルト(乳製品1)、みかん1個(果物1)
3. 仕事の都合で夕食が夜遅い時間になってしまう人 朝:ご飯普通盛り(主食1.5つ分)、目玉焼き(主菜1つ分)、納豆(主菜1つ分)、バナナ(果物1つ分)
4. ついつい炭水化物を多くとりがちな人 朝:サンドイッチ(主食1つ分+副菜1つ分+主菜1つ分+乳製品1つ分)、野菜スープ(副菜1つ分)、牛乳(乳製品1つ分)
まとめ多少乱れ気味な食習慣でも、少しの工夫で栄養バランスを整えられることがわかりました。1日3食をとおして何をどれくらい食べればいいのかの目安がわかれば、毎食きっちりと栄養バランスをとるのではなく、3食を組み合わせて健康を考えた食事をすることができるようになります。 まずは、普段の食事に副菜になるような野菜やキノコ類などを1品プラスすることを心がけ、ビタミンやミネラル、カルシウムが手軽に摂取できる果物や乳製品を食べることが望ましいでしょう。食事バランスガイドを用いた「食生活チェックブック」を活用して、自分の生活パターンに合わせたバランスの良い食生活を目指しましょう。そうすれば、より健康的になって、仕事がもっとはかどるかもしれませんよ! |