だれもが、ふだん何気なく商品を手に取って、買い物をしていますが、包装や容器に書かれた表示をちゃんと見ている人は意外に少ないのではないでしょうか。 表示の方法がひとつの法律にまとまりました食品表示のルールは、これまでは食品衛生法、JAS法(農林物資の規格化等に関する法律)、健康増進法の3つで定められていました。 しかし、複雑で分かりにくい問題点がありました。そこで、3つの法律にまたがるルールをひとつにまとめて、新たに食品表示法として生まれ変わりました(施行は2015年4月)。 これで商品を選ぶときに大切な表示が見やすく、分かりやすくなり、また活用しやすくなったのです。 栄養成分が義務化一番大きく変わったのは、エネルギー(熱量)と4つの栄養成分の量の表示が義務化されたことです。4つの栄養成分とは「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」「ナトリウム(食塩相当量)」です。 栄養成分の表示が義務化されたことで、元気に体を動かしたり、食べ過ぎないようにしたいときに必要な栄養成分やその量を知る目安が分かるようになりました。 ただし、栄養成分の表示は100グラムあたりで表示されている例が普通です。 ビタミンなどは任意の表示健康維持に必要な栄養素は、4つ以外にもあります。たとえば、ビタミンやミネラル、飽和脂肪酸、食物繊維、オメガ3脂肪酸、糖質などがありますが、これらは義務ではなく、任意表示となります。 最近は、ビタミンやミネラルなどの表示もよく見かけます。食品を選ぶときは、必ずこれらの栄養成分表示を確認する習慣を身につけるといいですね。 高血圧予防に役立つ食塩の表示いま日本で最も大きな健康問題のひとつは高血圧の人が多いことです。主な原因は食塩の取り過ぎです。新しい表示では、高血圧につながるナトリウムの量は、「食塩相当量」として表示されるようになりました。以前は「ナトリウム」だけという表示もあったので、とても確認しやすくなったわけです。 国は1日あたりの食塩の望ましい量として、成人男性は8グラム未満、成人女性は7グラム未満を勧めています。自分の健康を守るためにも、食品を買うときは必ずナトリウム(食塩相当量)をチェックしましょう。 まとめ食品の表示を見ることは、適切な栄養摂取と健康維持に欠かせない基本中の基本です。とくに食塩相当量を知ることは、高血圧予防には欠かせません。表示を見ることが自然にできるよう習慣化しましょう。 |