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栄養の知識

妊娠中の正しい太り方。賢いカロリー&体重コントロール法を学ぶ

妊娠中の正しい太り方。賢いカロリー&体重コントロール法を学ぶ

笠岡(坪山)宜代

監修
笠岡(坪山)宜代
災害栄養の研究者。合い言葉は エビデンス to アクション!
  • テキスト
    ニュータス編集部

2017年03月26日[2018年04月11日更新]

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はじめての妊娠で、体重がどんどん増えていく経験をすると、どのくらい増えるのが普通で、どのくらいをキープするのがベストなのか不安になりますよね。体重が増えすぎるのはもちろんのこと、じつは増えないのもよくありません。うまく体重をコントロールするにはどうするべきかチェックしてみましょう。

妊娠中の体重はどのくらい増えるのが普通?

体格区分妊娠全期間を通しての
推奨体重増加量
妊娠中期から末期における
1週間あたりの推奨体重増加量
低体重(やせ):
BMI18.5未満
9~12kg 0.3~0.5kg / 週
ふつう:
BMI18.5以上25.0未満
7~12kg 0.3~0.5kg / 週
肥満:
BMI25.0以上
個別対応 個別対応

妊娠期間を通しての体重増加は10kg前後がベストですが、個人それぞれのBMI(肥満度を示す体格指数)によっても推奨される体重の増加量は変わってきます。

通常、つわりが終わる妊娠4か月ごろから、ママの体重はぐんぐん増加していきます。これは、お腹のなかで赤ちゃんが健康に育つために大切なこと。BMIの体格区分が「やせ」「ふつう」の人は、1週間で300~500gの増加が好ましいペースになります。

ちなみに、BMIは以下の式から計算できます。しっかり自分の体型を把握して、体重管理に生かしてくださいね。

BMIの計算式

BMI=体重__kg÷(身長__m × 身長__m)
例:体重55kg ÷ (身長1.6m × 身長1.6m)=BMI 21(小数点以下四捨五入)

極端に体重が増減することがいちばんよくない

妊娠中は、極端に体重が増えたり、減ったりすることがいちばんよくありません。特に、赤ちゃんがぐんぐんと成長する妊娠中期からは十分注意したいもの。ママのからだだけでなく、赤ちゃんにも負担にもなりますので、極端な食事制限や暴飲暴食は避けましょう。

またそんなとき、母子健康手帳や定期検診はママの味方です。しっかり活用して、ママ自身が日々の体重や体調の変化に敏感になりましょう。

妊娠中の食事はどのくらいとればいい?

妊娠中は、お腹のなかの赤ちゃんに十分な栄養を送るためにも、妊娠する前と比べてエネルギーをきちんととる必要があります。

妊娠の初期から末期にかけて、ママの1日あたりのエネルギー必要量は通常より妊娠初期(14週未満)で+50kcal、中期(14週~28週未満)で+250kcal、後期(28週以降)で+450kcalほど多くなります。十分な量の食事をしっかりとりましょう。量だけだけでなく、赤ちゃんの健康のためにも、ぜひ栄養バランスも気にしながら過ごしてくださいね。たんぱく質を多く含む肉や魚を中心としたおかずと、野菜を中心としたおかずは必ずとり入れるようにしましょう。

上手に体重コントロールするためのヒント

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体重を管理しているつもりなのに、体重が増える一方......と不安を抱えるママも少なくないはずです。

体重がオーバー気味なときは、ジュースよりも水、間食はお菓子やスナックよりもヨーグルトや、フルーツ、おにぎりなど栄養がたくさんの食べ物で補完し、腹8分目を意識してみてください。

それでも体重が増えすぎるのは、不規則な生活や運動不足が原因かも。お天気のいい日に長めのお散歩に出かけるなど、適度な運動をとり入れて、食事もできるだけ同じ時間にするなど、からだのリズムにも注意してみてくださいね。

出産後の体重コントロールで気をつけたいこと

出産後は、およそ5kg程度体重が減少します。しかし、それでも妊娠前と比べて5kg前後体重が増えているのが一般的なので問題はありません。無理な減量はママの体力低下にもつながり、育児に影響が出ますので、6か月くらいかけてゆっくりと体重を落としていきましょう。

また母乳で育てている場合は、毎日の授乳で、約1kg分の水分と栄養が赤ちゃんにとられます。授乳で自然に体重は落ちていきますので、あまり神経質に考える必要はありません。そこで食事を増らしてしまうと逆に体重が落ちすぎてしまって危険です。

出産後1か月くらい経つと、運動ができるようになってきます。授乳タイムの合間を利用して、簡単なエクササイズをして体のラインを戻してはいかがでしょう? 食事と水分を多めにして、適度な運動を無理なくすることが大切です。1か月に1kgくらい減量するイメージで進めてみましょう。

まとめ

妊娠中はゆるやかに体重が増えていくのがベストですが、一時的に思うように体重が増えなくても焦らないで。まずは、必要なエネルギー、栄養バランス、生活習慣などできるところから見直していきましょう。

また、妊娠前からの健康なからだづくりも大事です。ふだんからバランスの良い健康的な食生活を心がけることで、妊娠初期の赤ちゃんの発育を守り、妊娠中や出産のときのママと赤ちゃんのリスクを減らすことができます。

「バランスの良い食事って?」と思ったら、「妊産婦のための食事バランスガイド」で確認してみましょう。また、こちらの記事「妊娠時の食生活はこれが基本。母子の健康のために注意したいこと」も読んでみてくださいね。

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妊産婦のための食事バランスガイド
(厚生労働省)

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