栄養の知識
妊娠時の食生活はこれが基本。母子の健康のために注意したいこと
- 監修
- 笠岡(坪山)宜代
- テキスト
- ニュータス編集部、作成協力:原田萌香(国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所)
2017年03月26日[2018年04月11日更新]
妊娠しているのに、食事の内容はこれまでと変わらないということはありませんか? 妊娠中のからだは、もはやママだけのものではありません。食べる量はもちろん、栄養バランスもしっかり考えることが、ママやお腹の赤ちゃんの健康には大切なこと。妊娠中に気をつけるべき食生活の基本についてご紹介します。 妊娠中は食べる量をどんどん増やしていく妊婦さんが増やす食べる量(日常活動レベルに関係なく)
妊娠中は赤ちゃんの成長のためにも、妊娠前よりプラスして栄養をとるようにします。エネルギー量でいうと、1日あたり、妊娠初期(14週未満)であれば+50kcal、中期(14~28週未満)だと+250kcal、後期(28週以降)で+450kcalが目安です。ただ、普段からエネルギー(カロリー)摂取量を気にしている人は別ですが、なかなかこの目安に合う食べ物のイメージが湧きにくいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。 間食として食べるおやつで考えると、たとえばヨーグルト約2分の1カップで約50kcal、バナナ1本(100g)で約100kcal、おにぎり1個(100g)で約180kcalです。おにぎりは、鮭や梅干しなど具材を入れることでエネルギー量が増えますし、同時に栄養もとることができますよ。 ちなみに牛乳はコップ1杯(200ml)で約130kcal。間食をとる習慣がないという人も、うまく食材を組み合わせて赤ちゃんのために十分なエネルギーをとってくださいね。 主食・主菜・副菜。バランスのよい食事のとりかたって?
妊娠中にとりたい栄養素、気をつけたい栄養素に関しては、「葉酸、水銀、ビタミンA、妊娠中に本当に注意したい栄養はどれ?」という記事もありますので、参考にしてみてくださいね。 間食をうまく使うのがおすすめ妊娠中は普段よりも摂取するべきエネルギー量や栄養素が多くなるため、3食では補えないということもあるでしょう。 そういうときは無理して満腹になるまで食べずに、上手に間食も利用してみてください。間食には3食を補うようなかたちで食材を選ぶのがおすすめですよ。たとえば主菜が足りないときは間食にゆで卵、主食が足りないときは間食に焼き芋などをチョイスしましょう。 妊娠中のママの体重の変化は、赤ちゃんの健康のバロメータでもあります。バランスのよい食事は上手な体重コントロールにもつながりますので、ぜひ意識してみてくださいね。 まとめ妊娠中はお腹のなかの赤ちゃんのことも考えて、ふだん以上に栄養バランスがよい食事を十分に食べることが大切です。これまで栄養バランスについてあまり考えてきたことがないという方は、なおさら妊娠を機に考えてみるとよいかもしれません。 |