小学生のころは味覚ができあがっていく大切な時期。だんだんハッキリしていく子どもの好き嫌いが気になるパパやママも多いのではないでしょうか。食べ物の好き嫌いを解消するには、もちろん味も重要ですが、そもそも「食」に興味を持っているかも重要です。
「この食材はどこで取れたものなのか?」「これを食べるとどうなるのか?」「自分でつくって食べるといつもよりおいしい」など、さまざまな「食」の情報に興味を持つことは、子どもの食育の第一歩となり、それは習慣となって大人になっても引き継がれていきます。大人もあまり知らない「食育」の世界。少し学んでみましょう。
好きな食べ物を増やして、「食」に興味を持たせよう
たとえば野菜嫌いな子どもが「野菜なんて食べられるわけがない」「野菜を食べたからってどうなるの?」と思っていては、いつまでも野菜嫌いはなおりません。
食べることが、おいしくてステキなことだと子どもに伝えるには、うまく興味を持たせることが大切です。たとえば、「野菜を食べるとちゃーんと大きくなるし、勉強も遊びもできるよ」と教えたり、「野菜はサラダだけじゃなくて、いろんな方法で食べられるおいしいものだよ」と料理を作ってあげたりと、野菜に対するイメージも変わります。
無理に嫌いなものを克服させるのは子どもにとっても大変なことですから、好きなものを増やす努力をしましょう。同じ食材でも作り方しだいでは食べやすい料理に変身しますよ。
ほかにもテレビで見るいろんな料理、おばあちゃんから教わった郷土料理、お友達の誕生日においしいメニューを考えるなど、「食べる」情報に触れることが、子どもの食への興味を豊かにしてくれます。
食生活は日々の積み重ね。 正しい食習慣は周りの環境がつくる
子どもの食習慣をつくるには日々の積み重ねが大切です。ジャンクフードなどの偏った食事ばかりの子どもは、大人になっても同じような食習慣になってしまいます。
最近では小学校でも、給食指導や食を関連付けた授業が行われるようになりました。ミニ菜園の体験学習や、さまざまな学年と交流できるランチの時間、保護者向けの給食試食会なども開催されています。
こうした学校給食の指導を使わない手はないので、食育奮闘中のパパやママは、子どもの食習慣の形成に、ぜひ学校給食の指導も活用してくださいね。
一緒にレシピを考えて、買い出しに行くことで、 食材に興味が湧いてくる
子どもがいろんな食に興味を持ちはじめたら、一緒に献立を考えて実際につくってみましょう。レシピを考えて、食材を買い出しに行くときには、冷蔵庫の食材をうまく取り入れて考えてみるのも良いですよ。レシピを考えるときには、主食(ごはんやパン、麺類など)、主菜(肉や魚、卵や大豆など)、副菜(野菜、きのこ、芋など)をそろえて、栄養のバランスを保つことを忘れずに。
食品・食材を買うときは、賞味期限と消費期限の違いや、この食材にはどんな栄養があって、加工食品にはどんな材料が含まれているのかなど、子どもと一緒に確認してみましょう!
食品の賞味期限などの表示について(農林水産省)
後片づけまでが食事。マナーや食への感謝も忘れずに
料理をつくって食べたら終わりではありません。後片づけまでが「食育」ということ。食器を洗って、生ごみを捨てる、あまった料理は保管するなど食べ終わった料理がどうなるのか、しっかりと子どもに伝えましょう。
また普段から、食事のときのマナーや感謝の気持ちを持たせることも忘れずに。マナーやあいさつは、社会性を身につける大切な習慣です。「いただきます」「ごちそうさま」は言えていますか? 子どもに教えるだけでなく、子どもの手本となれるように、家族みんなで気をつけてみましょうね。
まとめ
子どものころの食習慣は、大人になってからの習慣にもつながります。小さいころから、ぜひ食に興味を持たせて、買い出しから調理、後片づけまで、「食事をする」とはどういうことなのか、具体的にイメージできるように伝えていきましょう。
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