私たちの体は約30兆個以上の細胞でできています。発がん性物質や活性酸素、ウィルスなどにより、遺伝子本体(DNA)が傷つくことによって細胞ががん化を始めます。
がんを予防する6つの健康習慣を続けましょうがんは、発症にも治るのにも時間のかかる病気です。 がんになる原因や予防に関するデータは、さまざまな研究機関から発信されていますが、それらを完全に集めるのは困難です。 がんの予防に関する要因(生活習慣、食品、栄養素)の中で、国立がん研究センターが科学的根拠に基づいて「確実」「ほぼ確実」「可能性あり」としているのは、現状のところ次の6つです。
がんは1つの原因で発生するわけではなく、いくつかの原因が関わっています。 その中で最も確実なリスクとされているのが喫煙習慣です。 喫煙は肺がんのリスクを高めるだけではなく、食道がん・膵臓がん・胃がん・大腸がん・膀胱がん・乳がんなどのリスクをも高めることがわかっています。 直接煙草を吸わなくても、喫煙者の影響を受ける受動喫煙も同様のリスクがあります。たとえば東京都では、飲食店などの屋内を原則禁煙とする条例案を検討中であり、今後はますます禁煙運動は広がることでしょう。
(※)疫学研究:多くの人あるいは集団を対象として、複数の事象の因果関係を探る研究。疾病の原因や予防法などを知るには欠かせない研究手法。 野菜は1日350g、果物といも類で200~300gを厚生労働省(「健康日本21(第二次)」)では、一日にとる野菜の目安量を350g以上になるよう勧めています。 アメリカでも「野菜料理を一日5皿食べよう」と提案しています。 必要量350gを満たす献立とは?日本食でいうと、野菜の小鉢1皿でとれる野菜が70gです。 例えば昼食と夕食で、それぞれ ・野菜の小鉢(野菜70g) 1食合計200g をとれれば、2食合計400gなので1日の必要量350gを満たすことができます。 さらに、果物を200g、いも類を100g加えれば理想的です。 野菜や果物は食物繊維が豊富で、抗酸化作用をもあるので、細胞の酸化を防ぎ、がん予防にもなると考えられています。 その他、食べ方に関しては、 減塩する(胃がん予防) を意識しましょう。 まとめがん予防の生活習慣研究は発展途上! 国によって生活習慣や環境が異なりますから、がんの発生リスクも国によって変わってきます。 ヒトを対象とした疫学研究にはいくつかの方法がありますが、どんな生活習慣の人がどんな病気になりやすいのか、あるいはなりにくいのかを、何年もかけて研究する「コホート研究」に期待が寄せられています。 日本では、国立がん研究センターで10万人を対象とした「生活習慣改善によるがん予防法」の研究が進められています。 がん予防法は常に発展途上なのです。 |