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水野裕子と学ぶ、スポーツ栄養学って何?①鈴木志保子先生に聞く

水野裕子と学ぶ、スポーツ栄養学って何?①鈴木志保子先生に聞く

鈴木 志保子

監修
鈴木 志保子
全日本代表の栄養指導も行う公認スポーツ栄養士
  • 撮影
    豊島望
  • テキスト
    江原めぐみ
  • 撮影
    豊島望

2017年04月19日[2018年04月11日更新]

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ニュータスで、タレント・水野裕子さんの連載がスタートします。テーマは、ズバリ「スポーツ栄養学」。アスリートなど、スポーツに関わる人のからだづくりを食と栄養の面からサポートするための栄養学で、昨今の栄養業界を取り巻くトピックのなかでも注目を浴びている分野です。

アスリートタレントとして50を超える競技に取り組む一方、現在は仕事と並行し、管理栄養士免許の取得を目指して大学に在学中の水野さん。彼女は管理栄養士の先に、スポーツ栄養学を専門として働くスポーツ栄養士になることを目標に見据えています。

そこで、この連載の記念すべき第1回目は、水野さんが栄養の世界に興味を持つきっかけとなった人物であり、日本の「公認スポーツ栄養士」の創設に携わった第一人者でもある、鈴木志保子先生との対談を実施。水野さんが栄養学を志すこととなった原点となるエピソードから、スポーツ栄養学とは具体的にどういったものなのか、世間が持つ誤解されたイメージ、一般の人が応用できる栄養学の考え方、各々の今後のビジョンに至るまで展開していきます。

水野裕子(みずの ゆうこ)

1982年生まれ。愛知県出身。高校在学中にタレントデビュー。恵まれた身体能力を生かし、現在までに50を超えるさまざまな競技に取り組んでおり、アスリートタレントのイメージが定着。2011年、兼ねてより興味があった栄養学を学ぶため、生まれ育った愛知県一宮市にある、修文大学の管理栄養学科に進学。現在は国家資格である管理栄養士免許の取得を目指して在学中。

http://www.sma.co.jp/artist/profile/index/68
https://twitter.com/MizU_38

鈴木志保子(すずき しほこ)

1965年生まれ。東京都出身。神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科教授。管理栄養士。公認スポーツ栄養士。現在はマツダ株式会社陸上競技部、日立ソフトボール部、京都産業大学陸上競技部中・長距離ブロック、横須賀市立総合高校野球部などで栄養サポートや指導を行う。日本栄養士会理事、日本スポーツ栄養学会前会長。厚生労働省「運動基準・運動指針の改定に関する検討会」構成員、(公財)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会東京2020大会飲食戦力検討会議委員。

http://www.kuhs.ac.jp/gakubu/2013083000018/

「栄養学に出合って、食べることの見方が変わりました」(水野)

----そもそも水野さんが栄養学に興味を持ち、大学に通うことになったきっかけは何だったんですか?

水野:それが、今日のお相手の(鈴木)志保子先生に出会ったことなんですね(笑)。20代前半にテレビの仕事で格闘技に挑戦したのですが、そこで初めて志保子先生とお会いし、「格闘技を通じた、食とからだづくり」というテーマの対談をしました。

それまでも、からだを動かすことや食に関する仕事が多かったので、このタイミングでこれを食べると調子がいいとか、からだが変化するとか、そういう感覚は人よりも敏感だった気がします。

なので、先生から栄養の話を聞いたときに、自分のなかで漠然と感じていたことが理論としてはっきり説明されていて、「あ、けっこう正しかったんだ!」という驚きと発見があったんです。

mizuno1704_1-1.jpg

水野裕子

----なるほど。そこが原点なんですね。

水野:はい。そのお仕事は単発でしたが、栄養の話がすごく面白くて興味が沸いてきて。いま自分が食べているものが、どういうふうにからだやエネルギーになっていくのかを意識したときに、食べることの見方が変わったんですよ。

その後は20代半ばから3年くらい、雑誌の連載で月1回、志保子先生と顔を合わせる機会がありました。連載では私がトレーニングと栄養にまつわる疑問をぶつけて、先生が回答するという企画でしたが、その対談を通して、スポーツ栄養学の基礎を学ばせてもらったんです。

いまでも先生とのお話は面白いのですが、そのころの志保子先生は本当に強烈で。「食べ物がからだをつくるのに、ロクに食べてない奴がトレーニングしたって身になるわけないじゃん! 成績? 上がるわけないね!」「菓子パンはお菓子なんだよ! 何も考えずに食べるなんて馬鹿じゃないの!?」って言われたり(笑)。

鈴木:いまでも選手たちに言ってるけどね(笑)。それでも50歳をすぎて、少しは丸くなったかな? とにかくその連載を通して、水野さんには基本を叩き込んだので、大学に入る前から栄養学の大事なところはわかっていたと思いますよ。

mizuno1704_1-2.jpg

鈴木志保子

水野:先生のおかげですね。まあ、そんな感じでスポーツと食と栄養に興味を深める20代を過ごしていたんですが、30歳を目前に、芸能界とは別のところで勉強してみたいという気持ちがムクムクと湧いてきて。

「じゃあ、何を勉強しよう?」と考えたときに、いちばん関心があって、追求したいのは栄養学のこと。なかでもスポーツ栄養学を学びたいと思ったんです。

「水野さんには、スポーツ栄養学をちゃんとアピールできる管理栄養士になってほしい」(鈴木)

----勉強といっても、国家資格の管理栄養士を目指して大学に進学されるなんて、かなり本格的ですよね。

水野:なので、いまとても苦労していますね(苦笑)。そもそも管理栄養士の受験資格を得るためには、指定認可を受けた大学で4年間学んで卒業するか、3年間の実務経験が必要なんです。私の場合、実務のために3年間タレントから離れるのは難しいので、大学を選びました。

ただ、私は管理栄養士になれたとしても、現場で実際に指導することを目指しているわけではないから、「なぜ資格を取るの?」という声もあったんです。

だけど、私はタレントとして「伝えること」がお仕事だから、栄養学を勉強して、将来的にスポーツ栄養学のことはもちろん、もっと栄養の大切さを多くの人に伝えていきたいという思いがあって。それをより説得力を持って実現させるためにも、管理栄養士の資格は必要だと考えたんです。

----当時、鈴木先生は水野さんの決意を聞いて、どう思われましたか?

鈴木:私としては、日本の管理栄養士でスポーツ栄養学のことを、外部に向けてちゃんとアピールできる人がほしかったから大賛成、ウェルカムでしたね。「YOUやっちゃいなよ!」みたいな感じで(笑)。

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『北京オリンピック』女子ソフトボールの奇跡の優勝にもスポーツ栄養学のサポートがあった

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