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栄養の知識

専門職がサポートする「栄養改善サービス」を利用して健康管理をしましょう

専門職がサポートする「栄養改善サービス」を利用して健康管理をしましょう

大関 知子

監修
大関 知子
「高齢者の健康」と「栄養教育」を中心に、研究教育をしています
  • テキスト
    ニュータス編集部

2018年10月05日[2018年10月30日更新]

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高齢になると、1日3食をきちんと食べていても、食材の選び方や食べる時間帯などによって、消化・吸収が衰えることがあります。
それは多くの場合、気づかないほど小さな差ですが、積み重なって体重減少という目に見える数値として現れます。
定期的にセルフチェックをし、平均値と比較して自分がどのレベルにあるのかを知っておきましょう。

体重を定期的に測り、記録しましょう

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健康管理の第一歩は体重管理であり、その基本は体重測定です。
朝起きてすぐ、あるいは入浴前など、毎回時間を決めて同じ条件で測定しましょう。

体重の基本になるのはBMI【※1】です。

若い人の適正BMIは22といわれていますが、高齢者では「小太り程度」といわれる23~25くらいのほうが健康で長生きするといわれるようになりました。

BMIが25を超えると「肥満」と判定され、生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症など)のリスクが増えます。

逆にBMIが18.5未満は「低体重」と判定され、貧血や転倒時の骨折などのリスクが高くなります。とりわけ、半年の間に体重が3%以上減った場合は、何らかの病気の疑いがあります。

体重が減ってきたことに気がついたら、健康診断などの血液検査の「アルブミン」という項目を見てください。

アルブミンはたんぱく質の一種で、血液中の値からその人の栄養状態を推測することができます。

肝臓や腎臓の働きが悪くなるとその数値が低くなり、3.8(g/dl以下の場合は注意が必要です

【※1】
BMI(Body Mass Index:体格指数)= 体重(kg)÷身長(m)÷身長(M)

例)体重が47kgで身長が160cm(1.6m)の人のBMI
47÷1.6÷1.6=18.4(低体重)



介護保険のサービス内容を早めに調べておきましょう

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市町村によっては役所で(大きなドラッグストアでも)「体成分分析」サービスをしているところもあります。

これを利用すると、一目で健康状態がわかります。

水分量たんぱく質量ミネラル量体脂肪量体重筋肉量(上半身均衡下半身均衡左右均衡の部位別)などが測定できます。

定期的に(できれば1か月に1度)測定して、結果を管理すると安心です。

また、平成12年より介護保険制度が導入されました。
40歳以上の全員に保険料を納めてもらい、介護が必要な65歳以上の個人負担を低く抑えるしくみです。40歳~64歳でも、国が定めた病気にかかった場合は、介護認定を受けられます。

介護認定されると、訪問介護デイケアリハビリなどのサービスを受けられます。その1つに、平成17年から施行されるようになった「栄養改善サービス」があります。

「要支援1」「要支援2」と認定された人が、介護」を必要とするようにならないための、栄養改善サービス(下記)です。



「栄養改善サービス」を利用する方法を知っておきましょう

次のような状態の人は、「地域包括支援センター」で、栄養状態の改善のための相談や管理サービスを個別に受けられます。

1.過去6か月の間に3%以上(2~3Kg)の体重が減った。

2.食事の量が4分の3以下に減ってしまった。

3.血液中のアルブミン値が3.5(g/dl)以下になった。

4.BMIが18.5未満。

この中で多いのは、3(低アルブミン)と4(低BMI)の該当者で、86%を占めています。

その他、口腔内のトラブル、体力が低下して普段の生活機能に衰えが目立つ、床ずれができた、鬱症状が見られる、などの場合も、栄養改善サービルの対象となります。



「食べる楽しさや意欲」をいつもでも大切に!

栄養改善サービスは、管理栄養士を中心に介護スタッフや看護職員が作る「栄養ケア計画」に沿って行なわれます。

栄養改善サービスの利用後は3か月ごとに栄養状態をチェックします。

私はまだまだ介護なんて関係ないと思っていても、風邪が長引いて食欲が落ちたり、転倒による怪我で運動不足になったりして、思いもかけず、支援が必要になるかもしれません。



まとめ

明日のことは誰もわからないのです。
早めに栄養改善サービスを利用して、栄養状態だけではなく「食べることの楽しさや食べる意欲」を、積極的に取り戻しましょう。

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