特集
知っておきたい低栄養のこと。高齢でも筋肉を保ち元気になれる
- PR
- ロコモティブシンドローム
- 健康維持
- 食事バランス
- 食習慣
- 高齢期
- 監修
- 赤枝 いつみ
- 撮影
- 江森康之
- テキスト
- タナカヒロシ
- 撮影
- 江森康之
2017年07月06日[2018年04月11日更新]
「栄養ケア食品」は上手に使って、元気に食べられるからだを保つことが大事----普通に食べて運動していれば、筋力は急に衰えるものではない。驚きました。歳だから仕方なくはないんですね。 福山:仕方がなくないですね(笑)。 ----運動不足はあらゆる世代の課題なので、若いころから気をつけたいですね。ただ「低栄養」は、それほど一般的に認知されていないように感じるのですが、どうなのでしょうか。 福山:2年くらい前の調査だと、低栄養を知っている人は25%くらい、70%以上が知らないという結果でした。なので、味の素㈱のWebサイトでも、「気づき」を感じてもらえるコンテンツをつくっていこうと思っています。 ----味の素㈱の「栄養ケア食品」では、低栄養対策としてどんな商品を出されているんですか? 福山:いくつかあるのですが、やはりたんぱく質を中心にとれるものが多いですね。たんぱく質のもととなる必須アミノ酸のロイシンを加えた飲料や、高齢者に不足しがちなビタミン、ミネラルや、BCAA(分岐鎖アミノ酸)を加えたスープなど、さまざまなタイプの商品開発を行っています。 どれも手軽に飲めるものなので、低栄養で食欲がないときに役立つと思います。病気などでからだが弱って食が細くなったら、まずこれで元気を取り戻してもらって、食べられるようになったら普通の食事に戻っていただけたらと思います。「栄養ケア食品」などを使われる際は、ぜひ身近にいる管理栄養士・栄養士にご相談ください。 「栄養」と「おいしさ」、どちらもかなえる商品をつくることへのこだわり----「栄養ケア食品」は、通常の商品に単純に栄養素を足したものと考えてよいのでしょうか? 福山:簡単にいうとそうなのですが、おいしく飲めるということに、かなりこだわっていまして。普通は栄養素を入れるほど、おいしさとは反対の方向に行ってしまうものなんです。わかりやすくいうと、ごはん、味噌汁、主菜、デザートとバランスのいい食事を用意して、それを全部ミキサーにかけて飲んだら......。 ----おいしくなさそうですね(笑)。 福山:栄養を完璧にしようと思うと、いろんなものを入れなければならないぶん、おいしくつくることは難しいんです。たとえば魚の脂っていいといわれますけど、それを入れたらもれなく魚の臭いになってしまう(笑)。だから、どの栄養素がなぜ必要か、おいしくからだに入れてもらうにはどうすればいいか、研究所のスタッフと議論を重ねながら製品をつくっているんです。 ----おいしくないものは、なかなか続けられませんからね。 福山:そうなんです。おいしくとれて初めて、口から入れてもらえる。注射はおいしくなくても強制的に入りますけど、栄養はおいしくないと入らない。そこはすごく苦労するところですね。 日本静脈経腸栄養学会の名誉会長を務められた小越章平先生という有名な外科医が遺された名言に、「万病に効く薬はないが、栄養は万病に効く」というものがあります。味の素㈱は「おいしく食べて、日本人の栄養状態を改善したい」という理念で1909年に創業した会社なので、その精神を受け継ぎ、「栄養ケア食品」をはじめとする商品開発を通じた社会貢献ができたらと考えています。 インフォメーション 味の素株式会社Webサイト |