栄養の知識
そもそも栄養ってなに? ~栄養とカラダのホントのところ~
- 監修
- 鈴木 志保子
- 撮影
- 松村隆史
- テキスト
- ニュータス編集部
- 撮影
- 松村隆史
2017年07月28日[2018年04月11日更新]
「栄養」というと「ビタミン」や「カルシウム」などといった成分が思い浮かぶかもしれませんが、じつは、「ビタミン」「カルシウム」は「栄養素」といい、「栄養」そのものではありません。 「栄養」は、食べて生命を維持する活動そのものでは、「栄養」とは一体なんでしょう? それは、私たちが「食べる」ことを通じて、必要な「栄養素」を体内に取り込み、エネルギーをつくって使ったり、カラダをつくったりして、生命を維持する一連の活動です。 私たちが生きるということは、食べて栄養素をとり、カラダを維持していくということ。すなわち、「栄養」活動は生きることそのものなのです。 食事は「栄養素」のためだけのもの?「栄養」活動のためには、「食べる」ことが不可欠。ただし、私たちは「栄養素」の摂取のみを目的に食事をしていません。なぜなら、食事は「栄養素」として食べているわけではないからです。 私たちにとって食事は、空腹感を癒し、料理を味わい楽しむもの。その結果として、食物から栄養素を摂取しているのです。つまり、食事を楽しむこと自体が、「栄養」活動になっているのです。 生命活動を支える「栄養素」食事が「栄養素」の摂取だけを目的としていないとはいえ、私たちは「栄養素」を摂取し続けないと、生きていくことができません。「栄養素」は、生きるために上記のような働きをしています。「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」「ビタミン」「ミネラル」は、「五大栄養素」といい、カラダにとって大きな役割を果たしています。 栄養の基本、五大栄養素を覚えよう!
私のカラダと 栄養素の関係下の図は、外側が「器官・組織レベルから見たカラダの構成割合」、内側が「栄養素レベルから見たカラダの構成割合」を示しています。2つの構成割合を見比べると、構成要素の数もそれぞれの数値も、当然ながら一致しません。これは、各栄養素が化学反応を起こして、私たちのカラダをつくっているからです。 また、栄養素は、「エネルギー源となる」「カラダの調子をととのえる」という機能を果たすためにも、体内でさまざまな化学反応を起こしています。じつは、よく聞く「代謝」という言葉は、栄養素が体内に取り込まれてから起きる一連の化学反応のこと。栄養素は、体内でお互いに関わり合いながら、複雑多岐にわたる「化学反応=代謝」を起こすことで、正常に機能しているのです。 代謝にはすべての栄養素が必要!カラダは、栄養素のいずれかが足りなかったり、多すぎたりすると、代謝が正常に行われるように調整します。しかし、その調整を続けられなくなったときに生活習慣病のような病気となるのです。栄養素の摂取が乱れるということは、カラダのバランスを崩すということ。すなわち、バランスのよい食事をすることが、カラダのバランスを保ち、すこやかに日々を過ごすことに直結しているのです。 「食べる」ことは、カラダの喜びそのもの。カラダが喜ぶ「栄養」活動を、あなたも楽しんでみませんか? |